ひなまつりに白酒をのむ理由|雛人形・五月人形・浮世人形なら真多呂人形~大正8年創業~

真多呂人形のコラム

ひなまつりに白酒をのむ理由

ひなまつりに白酒をのむ理由(①言い伝え)

「ひなまつり」の始めは「上巳の節句」といって
男女関係なく邪気を払う季節の節目の行事でした。
身の穢れを洗い流すという意味合いがあり、白酒が飲まれるようになりました。
これには伝説があります。
昔、大蛇をお腹に宿してしまった女性が、三月三日に白酒を飲んだとたん、
胎内の大蛇を流産させることができたという言い伝えから、
胎内に悪い子が宿らないようにと、厄除け、そして厄払いの意味を込めて
白酒を飲むことになったといいます。

ひなまつりに白酒をのむ理由(②桃香酒)

ひなまつりに白酒をのむようになった説のひとつに、
中国のお酒である桃香酒説があります。
もともと白酒は中国の桃香酒のことを指していたといいます。
桃香酒はその名の通り「桃の香りのするお酒」で、
桃は邪気を払う効果と、百歳(ももとせ)まで生きるという長寿の意味もあり、
邪気を払い、不老長寿を願う上巳の節句に飲まれていたといいます。
この桃香酒が白酒へと変わっていったといいます。

ひなまつりに白酒だけでなく甘酒も飲まれる

長寿と厄払いのためにひなまつりに白酒を飲むようになりましたが、
白酒はアルコールが入っているため、
子供でも飲めるようにと、アルコールの入っていない色の白い甘酒を
子供のために用意したということです。
他にも、白酒は作るのに時間がかかりますが、甘酒は「一夜酒」とも呼ばれ、
一日で作ることができるため庶民から親しまれていたという説もあります。

白酒や甘酒は酒粕や麹から作られていることもあり、
ビタミン・ミネラルが豊富なうえ、新陳代謝も上がるため
健康や美容にもよいといわれているので、
女性の祭りである「ひなまつり」に白酒や甘酒はぴったりの飲み物です。