ひなまつりにひなあられを食べるようになったのはなぜ?|雛人形・五月人形・浮世人形なら真多呂人形~大正8年創業~

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ひなまつりにひなあられを食べるようになったのはなぜ?

娘の健康を祈願するため

ひなあられには、娘の健康を祈願するという意味が込められています。
ひなあられは基本的に「桃・緑・黄・白」の4色で構成されていて、
これは四季を意味しています。
これによって「一年を通して娘の幸せを祈る」という意味を込めているのです。
また、3色の場合もあり、この場合は「白・緑・赤」で構成されていることが多く、
意味合いとしては白が雪の大地、緑が木々の芽吹き、赤が血と命を意味していて、
自然のエネルギーを得られるようにという意味が込められています。
ひな人形も「娘の病気や厄災の身代わりになるように」との意味が込められていますが、
ひなあられをしっかり用意しておくことで、
その意味合いを強く体現することができるということになります。

ひしもちとセットで飾られる理由

ひな祭りでは、ひな壇にひなあられと一緒に「ひし餅」も飾られています。
これは、ひし餅を外で食べやすくするために砕いて作ったのがひなあられである、
との説が有力で、その名残としてひなあられとひし餅が
セットで飾られるようになったと言われています。
外で食べやすいようにひなあられが作られたのはわかりますが、
現代において、ひな祭りと外出はイメージしにくいのではないでしょうか。
実は昔、ひな人形に外の景色を見せる遊びである「ひなの国見せ」という風習があり、
その際に食べるためにひなあられが作られたことが由来とも言われています。

ひし餅が表わす「心」の形

また、ひし餅にも健康に関する願いが込められていて、
ひし餅を構成する「赤・緑・白」のうち、
赤にはクチナシ、緑にはヨモギが色付けのために混ぜられていますが、
どちらも邪気を払うと信じられてきた植物であり、
娘を邪気から守りたいという願いが込められているのです。
ひし餅が菱形をしているのは、心臓・心を表しているとされています。
ひなあられもひし餅も、ただのお菓子や飾りとして考えるのではなく、
ひな祭り本来の「娘の健康を祈る」という意味を全うするため、
どちらもきちんと用意しておくことが大切です。