端午の節句に桃太郎を飾る理由|雛人形・五月人形・浮世人形なら真多呂人形~大正8年創業~

真多呂人形のコラム

端午の節句に桃太郎を飾る理由

端午の節句

5月5日はこどもの日ということで、日本では祝日となっているのですが、
同時に端午の節句として、鯉のぼりや五月人形を飾り、
子どもの成長を願い、祝う日として知られています。
もともと端午とは月の初めの午の日という意味を表していて、
午と五の音が同様の「ご」であることから、5日となり、
いつしか端午の節句は5月5日に落ち着いたそうです。

端午の節句は奈良時代から始まったとされており、
当初は災厄や病を避けるための行事を宮廷にて行う日とされていました。
そんな端午の節句が男の子の誕生や成長を祝う日となったのは、江戸時代からです。
最初は武家から始まった端午の節句も、
徐々に平民の家庭でも取り入れられるようになり、現在に至ります。

桃太郎

端午の節句にて飾られる五月人形のひとつとして、桃太郎があります。
おとぎ話として伝えられている桃太郎は、
洗濯中のお婆さんが川に流されてきた桃を拾い、
その桃の中から生まれた男の子が健やかに成長し、
犬やキジ、猿とともに鬼退治をする立身出世の物語です。
犬やキジや猿をお供にするきっかけとなったきび団子が「吉備団子」ということもあり、
現在の岡山県のあたりが舞台なのではないか?という説があるようです。
他にも、愛知県や香川県が舞台という説もあります。

成長した桃太郎は鬼ヶ島に行き、村の人々を苦しめている鬼を退治し、
鬼たちの持っていた財宝を手に入れます。
そして育ててくれたお爺さんやお婆さんをはじめ、
村の人々と幸せに暮らしたということで、物語は締めくくられています。

端午の節句との関係

桃太郎を端午の節句で飾るのは、桃太郎の持つ力強さや健やかな身体はもちろんですが、
頭の良さや、鬼ヶ島に向かった勇気、
そして犬やキジや猿を従えた人望を兼ね備えた人(男の子)になって欲しいという
願いがこめられているためです。
その他にも、鬼を退治したということから、
災厄から身を守るという意味も含まれているそうです。