雛人形の後ろに立てられている金屏風に込められた意味|雛人形・五月人形・浮世人形なら真多呂人形~大正8年創業~

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雛人形の後ろに立てられている金屏風に込められた意味

金屏風に込められた意味

雛人形の後ろに立てられている金屏風は、今でも披露宴の高砂の背景や、
芸能人の婚約・結婚記者会見、受賞式などの際にも立てられています。
縁起の良いというイメージはありますが、何か意味はあるのでしょうか?
そしてそれはいつ頃からあるものなのでしょうか?
結婚式などの上座に立てられている金屏風には、
今後の二人の人生が「金色」のように光り輝くようにという意味があるようです。
雛人形に立てられているのは、結婚式の時のおめでたい意味のほかに、
その雛人形の持ち主である女児の、
これからの進む道を明るく照らしてくれるために立てられるという説があります。

金屏風・屏風の歴史

もともと屏風は中国のもので、中国では「漢」の時代にはすでに、
部屋の間仕切りや風よけの道具として使用されていました。
その屏風に文字や絵を描いたりして、贅沢な装飾品へと少しずつ変わっていったのです。
日本の一番古い屏風は686年に朝鮮のもとである新羅国から献上されたものとされています。
金屏風の出現は室町時代で、それまでの絵画が描かれただけの屏風ではなく、
一面に金色を施した屏風が大変好評で、当時の金屏風は重要な日本からの輸出品のひとつとなりました。
その後、江戸時代に儀式、礼拝、節句といった、おめでたい席で金屏風が使われるようになりました。
今では金屏風にさらに、ツルや亀、松などの絵が描かれているものもあります。

華やかで、お雛様を引き立てる金屏風

金屏風は六曲や八曲といったものが多いですが、これにより、金屏風からの乱反射が起こり、
手前に飾られた雛人形を美しく引き立てる効果もあります。
ちょうど、写真などをキレイに撮るときに使用する“レフ板”のような役割をしてくれるのです。
下に敷いてある赤い色の毛氈(もうせん)は魔よけの意味が込められているといいますが、
金屏風と、この赤毛氈の両方によってさらにお雛様も華やかで表情も豊かに見えるようになっています。