雛人形に飾られている御駕籠とは?|雛人形・五月人形・浮世人形なら真多呂人形~大正8年創業~

真多呂人形のコラム

雛人形に飾られている御駕籠とは?

御駕籠(おかご)は嫁入り道具のひとつ

雛人形に飾られている御駕籠は、平安時代の貴族の嫁入り道具(御道具)のうちのひとつです。
御駕籠はその名の通り駕籠であり、座るところを棒で吊るして、
2人以上で棒を担いで運んでいく乗り物です。大名もしくは貴族の女性の移動のために使われました。
ひな壇には、御所車(ごしょぐるま)や重箱と同じく、七段目に飾られます。
その他の嫁入り道具

御駕籠の他にも、様々な嫁入り道具があります。

★箪笥(たんす)

衣服の収納に使う家具です。服飾用の小道具が納められれることもあります。
現代においてはクローゼットなどが普及していることもあり、
必ずしもなくてはならない物ではありませんが、
江戸時代から豊かさを表す意味において、婚礼家具として親しまれていました。

★長持(ながもち)

寝具や衣服を収納するための箱です。
形状は大きめの長方形です。
外出時に使われていたこともあり、両側に吊り金具が付けられていたことから、
金具に棒を通して二人以上で担げるようになっています。

★鋏箱(はさみばこ)

裁縫用に使う鋏(はさみ)を入れる箱という意味ではなく、
名前の由来は、両端に挟む箱です。外出時に使われた入れ物であり、
衣類や装身具などの持ち運びに使われました。
フタのついた四角形の形状で、フタの上に棒を通すことで、
従者の肩に担がせていました。
鋏箱のもうひとつの名前の由来として、衣服を竹に挟んで運んでいたというのもあります。
大名行列の先頭に位置していたことから、先箱(さきばこ)とも呼ばれています。

★火鉢(ひばち)

火鉢は、灰の中に炭を入れることで、暖をとるための道具です。
お餅を焼く時に使ったり、お湯を沸かす時に使ったりと、
昔のストーブのようなものとイメージすると良いかもしれません。
正式なものは台火鉢と呼ばれるもので、四角形の形状に四本の猫足がついているのが特徴です。

★台子(だいす)

正式な茶の湯にて使われる、茶道具を入れるための移動式棚です。