優しい表情は、熟練の職人が片目だけでも
30回以上もの筆を重ね、一点ずつ丁寧に
描き込み、気品の中にも愛らしさが宿ります。

お衣裳は、本金親王シリーズならではの
最高級正絹仕立て。
金箔の糸を贅沢に織り込み、絹本来が持つ
しっとりとした柔らかな光沢と、
金糸の繊細な輝きが交差します。
お殿様の落ち着いた紫、お姫様の優美な
淡いオレンジが上品に調和し、
光を受けて変化する豊かな色彩が
高貴な雰囲気を醸し出します。

まるで本物の人間が纏っているかのような
自然で本格的な着付け。
後ろに長く雅やかに流れるお衣裳の裾は
立体感にあふれ、お殿様の石帯（せきたい）や
お姫様の引腰（ひきごし）といった装飾も
緻密に表現されています。